目次
※一部、筆者の考察があります。
こんにちわ!CF blogです!o(^▽^)o

もうすぐ総裁選が始まりますね!o(^▽^)o
気候変動・コロナウイルス・対中対策。色々と課題が山積みで当選後から忙しいのは確定です。
最近の政治を見ていて凄く思う事があります。
悪い点の文句しか言ってないのではないか?本当の問題は解決されているのか?
今の日本が考えるべきは、今後どうなるのかではなく、今後どの方向に進んで行くかだと思いました。
今回のブログで、1つ新しい考えを出しているので是非最後までご覧ください!🙇♀️
参考書・著者紹介
今回は、気候変動や現状の日本に対して、【脱成長経済】という新しい思想を掲げた経済思想・社会思想学が専門の斎藤幸平氏。
こよなく日本を愛し、アメリカ人ならではの海外からの視点で日本の良さを捉えることに長けている方。人生の50年以上を日本で過ごし、グローバル目線で日本の良さを発信しているケント・ギルバード氏の著書を参考にさせて頂きました。
お二方共にこれまでにない新しい思想を持つ方です。
①人新世の「資本論」斉藤幸平(著)
斉藤幸平
博士(哲学)。専門は経済思想、社会思想。大阪市立大学大学院経済学研究科准教授。
ドイッチャー記念賞を歴代最年少で受賞。編著に『未来への大分岐』他多数。
詳しくは「斎藤幸平」をご参考ください。
②私が日本に住み続ける15の理由〜日本人は、世界一の楽園に住んでいることを、知っていますか?〜 ケント・ギルバード(著)
ケント・ギルバード
カルフォルニア州弁護士、経営学修士(MBA)、法務博士(ジュリスドクター)。
1971年に宣教師として初来日。その後、国際法律事務所に就職し、企業へのコンサルタントとして再来日。弁護士業と並行してテレビに出演。
2015年、アパ日本最興財団による『第8回「真の近現代史観」懸賞論文』の最優秀藤誠志賞を受賞。著書に2017年売上No.1新書に輝いた『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』『中華思想を盲信する中国人と韓国人の悲劇』他多数。
詳しくは「ケント・ギルバード」をご参考ください。
「人新世(ひとしんせい)」とは?→人間の活動が地球の表面を覆いつくした時代の名称

「人新世(ひとしんせい)」とは見出しの通りです。ノーベル化学賞受賞者のパウル・クルッツエンが人類の経済活動が地球に与えた影響があまりにも大きく、地質学的にみて地球は新たな時代に突入した事を新たな年代として例えた表現です。
賛否両論ありますが、主に気候危機の時代と直接向かい合い、より良い社会を作り出すための想像力を解放する事を訴えています。
世界的に見ると、気候(ここでは自然について触れます)の面では、日本は世界から高い評価を得ているとケント・ギルバード氏は述べています。
ギルバード氏は自然にも魅力を感じているからこそ、40年近くも日本に在住されている方ですからね(^^)
「人新世」時代 予防の鍵はマルクスの思想

「人新世」の環境危機においては、ポスト資本主義の未来構想が必要であると斎藤氏。
そこで参考にすべきか【マルクスの思想】だとも述べています。
世間一般でのマルクス主義といえば、ソ連や中国の共産党による一党独裁とあらゆる生産手段の国有化というイメージが強いです。
そのため、時代遅れ・危険等、ネガティブなイメージが強いです。
ここで大事なのは重要なのは、マルクスの思想だという事です。マルクスはこう述べていました。
古典派の労働価値説を継承しつつ、古典派を批判的に検討し、資本主義の運動法則を解明したと主張した。いわく、資本主義市場経済は放っておくと不安定になり、やがてて崩壊する。
DIAMONDonlineより引用
マルクスは当初、資本主義のもとで生産力をどんどん発展される、いわゆる「生産力至上主義」でした。
単線(単純)的な一表現、「進歩史観」においては資本主義は、イノベーションを引き起こし生産力向上が上がる。そして生産力の向上により、豊かで自由な生活を送るための準備をしていると考えられます。
ですが、「自然物質代謝」は本来、資本から独立した形で存在するエコロジカルな過程です。それが資本の都合に合わせて、どんどん変容させられていく。
最終的には価値増殖のための資本の無限運動と自然のサイクルが相入れないことが判明しました。
簡潔ですが、上記の問題により、「人新世」時代が誕生し、現在の現在の気候危機の根本的な原因が生じてしまっています。
これに気付いたマルクスは、資本主義は物質代謝に「修復不可能な亀裂」を生み出す事になると、マルクスは『資本論』で警告しました。
そして、最終的な確信は、「社会主義に移行して、そのもとで持続可能な経済成長を求めるべきだ」との事でした。
現状把握〜気候変動〜

ノーベル経済学賞の受賞歴があるノードハウスによれば、「経済成長を続けた方が、将来世代はより高度な技術を用いて、気候変動に対処できるようになる。経済成長と新技術があれば、現在と同じ水準の自然環境を将来世代のために残しておく必要は無い。」と述べています。
ところが、彼の提唱した二酸化炭素削減率では、地球の平均気温は、2100年までになんと3.5℃も上がってしまいます。
2016年に発効したパリ協定が目指しているのは2100年までの気温上昇を産業革命以前と比較して、2℃未満に抑え込むことです。いまや、その目標さえ非常に危険であると多くの科学者たちが警鐘を鳴らしている状態です。
温度上昇で最も痛手を受ける事業が【農業】です。農業が世界のGDPに占める割合は4%。この程度なら問題ないとノードハウスは判断しています。
環境経済学が強調するのは、「自然の限界・資源の希少性」です。
希少性や限界のもとで最適な配分を計算するのは、経済学の得意分野です。そこから出てくる最適解は、自然・社会に取って「ウィンウィン」の解決策という事になります。
ですがそれは国際機関内での有効な策なだけであり、実際何もしないという事です。
SDGsのような対策が頻繁に取り上げられていますが、根本的な【二酸化炭素排出量が毎年増え続けている】問題はうやむやにされており、今後も気候危機は深まっていくと考えられます。
現状把握〜日本〜

気候変動には日本人にも大きな責任がある。日本は二酸化炭素排出量が世界で五番目に多い国です。
気候変動が将来の世代に与える影響の大きさを考えれば、私たち「現役世代」が無関心でいる事は許されません。
環境危機という言葉を知って、一般的に免罪符的に行う事はエコバックやマイボトルの「購入」だと思います。
ですが、【商品価値】が上がると新しいデザインのものが次々と発売され、エコバックやボトルが製作される遠くの地での人間への被害や自然へのダメージがどんどん強くなっていきます。このように根本的な原因に向き合わないと、環境危機は止まる事なく進行していきます。
「人新世」は収奪と転嫁を行うための外部(自然)を出しつくした状態です。
資本は無限の価値増殖を目指しますが、地球は有限。
これまでのやり方ではうまくいかなくなる危機、これが「人新世」時代の【本質】です。
【脱成長】という選択肢

経済成長をしながら、二酸化炭素排出量を十分な速さで削減するのはほぼ不可能です。
持続可能な経済に移行する過程でも生じるさらなる環境破壊の問題をどうすべきか?
斎藤氏が提起する選択肢は【脱成長】です。
全てが解決するわけでもないし、タイムリミットには間に合わないかもしれない。それでも脱成長が最悪の事態を避けるために、けっして手放してはいけない理念である。と述べています。
どのような脱成長を目指すか?
それは、「定常型経済」。【公正】という部分を見直すことで見えてきます。
地球を住み続けられる環境に戻すためには、世界全体が「持続可能で公正な社会」への移行が必要です。
まず、豊かな生活のための成長というのであれば、ラワースは、あるレベルを超えると経済成長と人々の生活の向上に明確な相関関係は見られなくなると述べています。
ヨーロッパ諸国の多くは、ひとりあたりのGDPはアメリカよりずっと低いですが、社会福祉全般の水準はずっと高く、医療や高等教育が無償で提供される国がいくつもあります。
日本で考えると、ひとりあたりのGDPはアメリカよりずっと低いですが、平均寿命はアメリカよりも6歳近く長いです。
この事より、生産や分配をどのように組織し、社会的リソースをどのように配置するのかで、社会の繁栄は大きく変わるはずです。
既存のリソース(資源)をうまく分配さえできれば、根本的な労働の改革が行えれば社会は今以上に繁栄できる可能性があります。
特に日本はギルバード氏が評価している素晴らしい精神性・一体感があります。
世界で1番グローバルな視点を持てるのは日本人です。力を合わせればどんな危機でも乗り越えられるはずです(⌒▽⌒)
自由で、平等で、公正かつ持続可能な社会を打ち立てる。
これが新世代の脱成長論です。
生存の鍵は平等

所得の面では世界のトップ10〜20%に入っている多くの日本人は安泰に見えます。
ですが、このままの生活を続ければ、グローバルな環境危機が悪化しトップ1%の超富裕層にしか今のような生活は保証されません。
この情報だけだと戦慄が走りますが、世界は1度似たような問題を解決した事があります。
気候危機対策はひとつの目安として、生活レベルを1970年代後半の水準で考える事です。
資本主義は70年代、深刻な危機に陥っていました。この危機を乗り越えるために、新自由主義という政策が世界的に導入されました。新自由主義は民営化・規制緩和・緊縮政策を推し進め、金融市場や自由貿易を拡大し、グローバル化の端緒を切り拓きました。
このように脱成長型の【ポスト資本主義】に移行する事。格差の拡大を抑制する事に脱成長の本質はあります。
正直、全ての問題解決はかなり難しい
言葉で伝えるのは簡単ですが、理念を達成には様々な問題があります。
定常型社会というのは、従来の二項対立(資本主義VS社会主義)(自由VS平等)を超えた社会の理念です。
①社会民主主義な福祉国家政策によって、②新自由主義の市場原理主義を飼い慣らす。そこに③持続可能な理念を加える事。
そうすれば脱成長・定常型社会への移行が可能になる。
それが正しいのなら、賃労働・資本関係や私的所有、市場の利潤獲得競争といったものに根本的な変更を迫る必要はない。
先進国社会においては、制度設計とインセンティブの付加を適切に行う
そうすれば市場での利潤の追求以外の社交や公共性に関わる多様な活動に人々がおのずから積極的になる。
これは複雑な事柄が交わる事によって初めてうまくいく政策です。
尚且つ、資本主義に挑んでいく事が【脱成長論】です。
資本とは価値を絶えず増やしていく終わりなき運動です。資本の定義からして、脱成長とのペアは両立不可能です。
目指していくのは、GDPに反映されない、人々の繁栄や生活の質に重きを置く事。量(成長)から質(発展)への転換が大切です。
※具体的な5つの構想(脱成長コミュニズムの柱)は是非ブログ掲載のAmazonページから直接手に取って見てみてください\(^^)/
日本はどの方向へ進むべきか→強みを生かした連携を

ギルバード氏は高齢化が進む中、豊かな日本を維持するために①子供を産む②外国人を大量に受け入れる③国の規模が小さくなる事を受け入れる
この3点を挙げています。日本の魅力は自然・平和な事・天皇という存在等、色々あります。
日本の強みは、帰化する外国人が増えている理由にも当たる、金銭面の影響が大きいです。
日本は老後の対策として、毎月収入の10%を貯金して半年分の生活費を防衛費として確保。残りをミドルリスクリターンの金融商品に投資。
これだけで最低限の生活は保証できます。こんなに安全な国なら尚更です。
そして、警告として日本人は気が利きすぎる事も述べています。
世界に出ると、相手は強引に自分の意見を貫き通します。
自分の利益を求める事も大切です。道徳心や勤勉性等、良さを前面に出しつつ、存在感を磨く。精神性の高い自己主張術を磨く必要がある。とアドバイスを提示しています。
1番の強みは、全ては自分の意思でなんとでもなる。そんな可能性のある国だという事です。
オリンピックでもテーマであった【多様性】。これこそが日本の1番の強みです。
世界はナニー・ステート(過保護な国家)であり、国家の力は必要です。ですが、国家に頼りすぎる事は資本主義による「人新世」を進めるだけです。
だからこその脱成長を目指したコミュニケーション、脱成長コミュニズムです。
環境・経済・政治。この3つが「常識」とみなされているものを根本から見直していく。既存の枠組みを超え、各々の強みを生かしたシナジー効果が生まれる事で、社会システムは動くはずです。
終わりに

最後まで読んで頂きありがとうございました!🙇♂️
グローバルな視野で物事を見る事で、新しい角度からの情報が得られる事が学びでした。
そして、自分の強みを出しつつも、最終的には公正と持続可能な社会を目指す事が職種やポジション関係なく地球人としての最終地点である事がわかりました!
これからもグローバルな世界を作るために、自分ができる事をやっていきます!
ではまた会いましょう!(⌒▽⌒)
【参考文献】
①人新世の「資本論」斉藤幸平(著)
②私が日本に住み続ける15の理由〜日本人は、世界一の楽園に住んでいることを、知っていますか?〜 ケント・ギルバード(著)
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